新海誠監督作品「言の葉の庭」見に行って来ました。
Youtubeで見た予告篇で気になって雨の日に。
初新海作品です。

前評判の通り、雨の映像きれいでしたね。
ポツポツと降るときの雨、突然の豪雨、違いがちゃんと描かれてた。

雨音の使い方上手かったなー。
土を歩いてるときと橋を渡ったときの足音の切り替えとか演出が細かくて好きです。

肝心のストーリーですが、色々ひっかかる部分はあれど面白かったですね。

約束をしていないけど会える関係。
一度は憧れますよね。

けれど、梅雨が明けて会えなくなって、夏休み明けに学校で会う。
ベタだなーと思います。少女マンガでよくある。

雪野が先生である必要はなかったんじゃないかな。
先生じゃないと出来ないストーリーではあったんだけど、それによってありふれた物語になってしまったのではと思います。

それにしても、元教師とはいえ男子高校生を家に連れ込んでいいのか。
想いは拒絶するくせに(事情があるとはいえ)家には連れ込む。
彼女の中の禁止事項が分からない。
行動に矛盾があるのですが、それが人間っぽい。

高校生の頃、社会人ってすごく大人に見えたけれど、実際に自分がなってみれば大したものではないですよね。
迷いもすれば泣きもする。「世界の秘密そのもの」なんかではない。

これぐらいの頃の男の子って「大人の女」を神聖視しがちですよね。
雪野とタカオの性別が逆転してたらおそらくこういう物語にはなっていなかったと思う。
まあ、社会人になっても「女」を神聖視している男の人も一定数いるんだろうなー。閑話休題。

さて、作中には万葉集の短歌が引用されていますが、

『鳴る神の 少し響みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ』
   ―雷が鳴って雲って雨でも降ってくれないかしら、あなたを引き止められるのに。

『鳴る神の 少し響みて 降らずとも 我は留まらむ 妹し留めば』
   ―雷が鳴って雨が降らなくても私はここにいますよ、あなたが引き止めてくれたら。


って歌らしいんですけど、雪野は返歌のようにはならないよね。
そこに留まれないのは雪野の方だ。
引き止めても彼女は田舎に帰ってしまう。ずるいよねー。

「言の葉の庭」ってタイトル、私は合っていないように思えたのですが、
同行者いわく、言葉が足りなくて伝わらない。言葉にしても伝わらない切なさではないかとのこと。

タカオがもう少し大人の男だったら、雪野の言外の思いをもっと受け取れたのかもしれませんね。
でも、まだ高校生さ。何でもできるし、どこにでも行ける。いいなー。

終わり方は見た人の解釈に任せている気がしますね。
私は多分ハッピーエンドかなって。

靴の専門学校は別に都内じゃなくてもあるんだし、行ってしまえよ四国へ。
若さは勢いだ。
思いのままに突っ走っても、余裕がある今の雪野だったら受け止めてくれるんじゃないかな。どうだろう。

入野自由の声よかった。演技ももちろん。
花澤さんはちょっと声が若かったけど、違和感はなかった。

主題歌「Rain」もよかったんですが、私は槇原verが好きだな。
深みがある気がする。音が甘いというか。
言ノ葉」の方が物語に寄り添っていて、私は好きですね。

私の好きな「雨と夢のあとに」って曲があるのですが、多分この映画にあうと思います。
2番のサビ「雨が降ったら あなたに逢えますか?」とかはぴったしです。

そうそう、靴を作るために足を採寸するシーンはよかったなー。
何にもやましい事はしていないのにどこかエロスだった。
作中どんなシーンよりドキドキしました。

同時上映「だれかのまなざし」は泣きそうになった。
ああいうベタなのに弱い。高級弁当食べたい。

見に行ってよかった。新宿御苑にいきたくなる。
実際飲酒はできないけど雰囲気を楽しみに行ってみたいな。
もちろん雨の日に。