「夜毎の指先/真昼の果て」

終野だいすき仙石寛子さんの五冊目のコミックス。
出たの去年でしたね。引越しのバタバタでどこにあるか分からなくなってたんですよね。
無事見つかってよかった。

楽園に連載されていた作品の単行本化。いや、めでたい!
私も途中まで読んでいました。

今回は「BLもの」「姉弟もの」「書き下ろし」と盛りだくさん。

真昼の果ては、BLで幼馴染で三角関係もの。
しかも、男→男←女の三角関係

2話と3話の律ちゃんの独白が切なかったなー。
「文貴は私を選ぶわ でもそれは 私が女、だからで」
「好きになってと言って 自分のものになってと言って 困らせているのは」

文貴の気持ちも、他2人の気持ちも分かるんですよね。
何にもなかったように続けていきたいっていうのと。
今までどおりじゃ嫌だから告白っていうのも。

ラストは、まあああなるより他なかっただろうなーと。
でも、文貴、実はあっちに心傾いてたんじゃなかと思うんですけどね。
あと一押しだったかも。

こういう恋って青春の1ページといってしまえばそれまでなんですが
なんかこうずーっと心に残るんですよね。
小さな恋の欠片をたくさん携えて、人は大人になるのかなーなんてね。

なんだかんだいって3人は仲良くやれるんでしょうか。やれないかな。
そこは分からない感じですね。

夜毎の指先は、姉弟もの。
寝ているところを姉にキスされて起きた弟の話(ざっくり)

今までで一番切ない姉弟ものかもしれません。
でも、不思議と読後感は悪くないんですよねー。希望があるからかしら。

作中、一個だけ個人的理由で苦しくなる部分がありましたね。

「…それでも 苦しい気がするのは 誰も知らないからだ
 姉が俺に何を言って 俺が姉に何をしたのか」

もうね、とても苦しくなったんですよ!
自分の恋愛、色々と思い出して!!!

誰も知らないまま終わる恋ってなんか寂しいですよね。
そこにあったことを当事者しかしらないってなんだかなって。

世界に二人だけとかなら、まあ仕方ないと思うんですけど、
これだけ人間がいて、二人が恋人なのを知っているのは二人だけみたいなのって。
恋愛漫画ならいいんですけどね。

あのシーン、超共感ポイントでした。
「言わないってことと言えないってことはやっぱり違うんだな」もグサッと刺さってある意味面白かったです。

そして、最後に書き下ろし。
この「どうせまた、朝が来るから」が素晴らしいんですよ!

社会人百合不倫!(超ネタバレ)
こういうのも大好物だぜ。

第三者からは出口がない迷路に見えて
当人同士は幸せそうなところがすごい良いです(語彙貧困)

まあ、夫は不幸かもしれないなー(笑)

そして、今回カバー裏がない!
いつもカバー裏の話楽しみにしてたんですけどねー。
出版社違うから仕方ないかなー。

今回、ブログを書くにあたって読み返してみたんですけど、
やっぱりスルメ感ありますね。
噛めば噛むほど美味しいっていうか。読めば読むほど楽しい。

そういえば、今まで大体一年に1冊ペースなので、きっとそろそろ新しいのが出るはずと思って
期待してサイトを覗いてみたら、pixivに過去作品があがっているそうです。
早速読みに行きましたよ!
いやーよかったですね。好きだなーと思います。

楽園のほうの連載もたまっているみたいですし、本当にそろそろ出るかも。
のんびりと次の単行本を待ちたいと思います!

「マダム・プティ 5」

今回も万里子はお転婆でしたね!
まあ、お転婆っていうレベルじゃなかったけど!

マダム・富貴子が予想外でした。
だいぶふくよかになって……。まあ、バターおいしいもんね。

マダムとエドワードのやり取りも面白かったです。
あの弟にして、この姉ありって感じ。

今回は馬! 万里子馬乗るの上手だなー。
どれだけ遠いからは分からないけど、馬具のついてない馬にしばらく乗っていられるのはだいぶ上級者だよね。
(って思ったら、あらすじに乗馬とくいって書いてありました!)

今回楽しかったのは、万里子を(撃って)しまって、あせってたニーラム(笑)
動揺した顔はなかなかレアなんじゃないでしょうか!

それからの同衾! 何度目だ!
しかも、今回は半裸だ!

ニーラムってがっちり体型だと思ってたけど、万里子との比較でそう見えるだけかしら。
万里子の横幅、ニーラムより二回りぐらい少ないし。単に万里子が小さいだけかも。

唇からまつげ、肩・手と順番に触っていくところはそこはかとなくエロかった。
高尾さんはこういう表現うまいよねー。

怖かったんだろうな。
自分の母のように死んでしまったかもしれないと思ったんだろうなー。
もっとやってほしい(笑)

ニーラムをからかう万里子もキュート。
何でも持ってくるよって言われてお話してってねだるところも謙虚かわいい。

お兄さんとの話はいろいろ考えさせられます。
いまどれだけ悪人でも、いい時間はあったんだろうね。

それのせいで悲しいし、怒りや憎しみも湧き上がって。
ニーラムはもうそういうこと考えないで、万里子と面白おかしく暮らせばいいのになー。
センチメンタルですよね、彼は。

続きが気になる終わり方でしたね。
いままで大体半年に1冊ペースだったから、次は7・8月?

夏まで待てない! けど、別冊まで買っている余裕はない!
おとなしく単行本化を待つとします。

「F -エフ-」

待望の書籍化!
いやー、webで読んだときからマジ惚れで、作者さんのシリーズの中で一番好きですね。

彩雲国が完結してからすっかり離れてたラノベ界に出戻る羽目になりました。
恐ろしいぜ、ビーンズ文庫。

前にも書いたんですけど、リュイの病み具合が好きでして。
まだ2巻までしか出てないですけど、本番はこれからですからね!

1巻の「一人にするくらいなら殺して欲しい」とかやばいよ、超萌えるー。

WEB版でも思ったけど、響を責めてるときのリュイって何かイキイキしている気がしている。
浮気をとがめる嫉妬深い女みたいな(笑)

眠ってたらリュイが戦っていて、響が「一人で行かないで」って言うシーンも好きです。
リュイの反応が。
ひとりじゃない、心配してくれる人がいる嬉しさを噛みしめてるんでしょうね。

あと、あの虫のシーン。
普通にキスだと思って応えたんだけど、それが治療行為だったっていう。
リュイの気持ちを考えたら涙を禁じえないあの場面、すごい好き。

2巻の「あなたの苦痛は、私のものだからです」もときめきが爆発する。

個人的にいいなと思うのは
「もう他の安息は必要がない。私はきっと、あなたに対して従順でいます」って台詞ですね。
二十も後半の大の男が十代の女の子に依存するって! 萌えないわけが無いだろ!

リュイのことは好きなんですけど、私はオーリーン派です。
ビジュアルがついたことによってさらに好きになりましたね。
もっと大男でもいい。というか、筋肉ムキムキを想像してた。トリコみたいな。

加筆されてるところも良かったなー。
個人的にはリュイの病み具合を加筆してほしいですけど、ビーンズ読者層的にはヤンデレはあんまり要らない感じ?

カットされてるところとかもよく読めばありましたね。
web版残して欲しいなー。他のも残ってるから大丈夫かなー。

年内に「F」の新刊はなさそうですが、
「花神遊戯伝」の最終巻が出るらしいので、そちらも読もうと思います。

次巻は私の好きなシーンが出てくると思うので、期待大です。
それまでは、WEB版を読み返そうかなー。

するめのごとく何度もかみ締めるのが楽しい「F」、続きが楽しみです。

「マダム・プティ 4」

今回も面白かったけど、少し失速気味?
3巻の終わり方を考えると、そう簡単に抜け出せないのかなと思ったら、結構あっさり二人とも助かりましたね。

そしてまた、万里子は人に拾われる。
更なるトラブルの予感と思ったら、まさにその通りでしたね!

車から降ろされて呆然とするニーラムはちょっと間抜けでユニーク。
お世話されて照れてる万里子は可愛かったなー。

怖い目にあってニーラムに抱きついちゃう万里子。
ニーラムからは抱きしめ返してはないけど、予想外で嬉しかったんじゃないかな。

二人とも危険な目にあってばかりだったし、売春系と勘違いしたんでしょうね。
まあ、実際その状況になったら誰でも勘違いするか。

新キャラ、リディ・マラルメはまたアクの強い人でしたね。
「愛されていたんだねぇ…… 犬のように」はきっついなーと思いました。

そこからのアレ。
シリアスをぶち壊すメイド服。やばかった。

何故許せるのか聞かれて、犬だからかしらと自問する万里子はちょっと切なかったなー。

それにしても、幽霊が苦手だなんて、意外も意外。
インドにもお化けって概念があるんだなー。びっくり。

ニーラムってかなり抱きつき魔ですよね。
欧米とはいえ、既婚者に対する態度にはみえない。

犬だと思っていたんでしょうね。
都合のよく利用できる可愛い犬だと思ってたけど、実際には違ったのでしょう。

「あなたにとっても毛色の珍しい犬なんでしょうし」と自嘲する万里子に「今は」と答えようとしたニーラム。
言えなかった言葉の続き、気になります。

19話はとっても良かった!

「いい。あなた、私のかみさまじゃないもの」はニーラムにはちくりと刺さったでしょうね。
王子様って普段頼まれ事ばかりされてると思うんですけど、万里子はそういう風にニーラムを利用しないから。
自分は万里子を利用してて、少しくらい罪悪感とかが沸いたからこその「面倒な女だ」っていう台詞だと思うんですよねー。

凶暴な気持ちになるのは、汚れなき者への嫉妬とか、思い通りにならないことへのイラつきとかですかね。
支配欲とか嗜虐欲とかそういうものなのかなー。

あのとき、キスしたんですかね。
万里子の反応を考えると、きっとそういう破廉恥なことをしたんでしょう。
もっとだ! 俊さまのことを忘れてしまうような熱いベーゼを!と思ってしまう(古い)

「その死をもって かつての愛した兄を取り戻せよう」って大分イってしまってる考え方ですよね。
「母を失った時 優しかった兄も死んだのだ」は理解できますけど。

私も人間を人間たらしめるものは『知識』と『理性』だと思っているので、ニーラムの気持ちがよくわかる。
それがない者はただの獣だから殺していいという理屈も一見筋が通ってるように思える。

でも、それをやってしまうと自分もただの獣になってしまうんだよなー。
ニーラム気づいて!

「甘いんだわ。叶えてあげる 私の手で」で万里子さまーってなった。
万里子はニーラムを止めることができるのか!
これからまた一波乱ありそうだ。

それはさておき、今回の帯、ネタバレすぎる。



1巻から読む人のこと何も考えてないこの感じ、すごいですね!
まあ、白泉社だしな。仕方ない。

予告の「万里子が側にいることが怖ろしかったのか…?」を見て、私のボルテージがぐぐーんと上がりましたよ。
5巻は来年ですって。もう待ちきれない!

「一番星のそばで」


終野だいすき仙石寛子さんの四冊目のコミックスです。
おめでとうございます。そして、ありがとーう!

何を語ってもネタバレになりそうですが、
表題作「一番星のそばで」は突然幽霊を見てしまい何だかんだと同居する話ですね(ざっくり)
また、仙石さんのお気に入りであろう姉弟ものでもあります。

読み終わってからしばらくニヨニヨ(そうとしか表現できない)してました。
もうときめきがとまらない。

終野自身も姉弟ものは大好きですのでそれはもう面白かった。
謎と切なさ、ほんの少しのラヴがいい感じ。さじ加減がたまらん。
愛だけど愛じゃないところが好きなんだなー。語るの難しい。

一度読んで、しばらく経ってからまた読むと感じ方が違ってそれはまた楽しい。
仙石さんの作品のスルメ感すきですね。

「イカとタコ」は、なんでか分からないけど恋の話だと思いました。
前巻収録「明るい恋の花」、前々巻「ちょっと早いけど干支」と似てるなー。
あと二つはほんのり百合っぽい気もするけど、どうしてそう感じるのだろうか。動物だからかな。

「女の子の下着」もほんのり百合風味。
「どうせ見せる相手もいないし……」「じゃあ私に見せればいいですよ!」の流れが好き。
あと、眼鏡の子の弁解可愛い。女の子がきゃっきゃしてるのいいなー。

描きおろしは「一番星のそばで」の続き(?)。
ちょっぴりほろ苦いお話。
若干いかがわしい描きおろしも読みたかったなー。

今回も満足の一冊だったんですが、なんと白泉社からまた別のコミックスも出たらしいのです!
「夜毎の指先/真昼の果て」。楽園っていう雑誌に載ってましたね(私も途中まで読んでました)

1月31日に発売したみたいですので、早く買いに行かなくちゃ。
読み終わったらまた感想を投下したいと思います。

「マダム・プティ 3」

話の大筋に関わるネタバレは白字にしています。

3巻も万里子の世界は波乱万丈でしたね!
ニーラムの身分、企ててたペテンの内容など、謎の多くも解明して、ますます面白くなってきた。

柱に書いてあったとおり、今回は比較的万里子がアクティブじゃなかった。
でも、タクシーで追いかけちゃったり、2階の客間から脱出したりとお転婆レベルは上がっている模様。

この巻、俊さまの話ほんのすこししかなかったね。
そうやってゆるやかに忘れて、万里子は自分の人生を生きたらいいのになー。無理かなー。

11話の「私は〜」で始まるモノローグの表現よかった。
最後のニーラムのが途中で切れるところもこれから訪れる波乱を予感させるものでした。

今回お気に入りシーンは、ベットに3人川の字のとこ。かわいい。
会話してるときの万里子のウエストに何気なくニーラムの腕が巻きついてて気づいたときちょっとときめいた。

ジャンヌは相変わらず美しい。それに(貴族)だった。
一見何でも持ってそうなジャンヌが、愛に関しては早々に失ってしまったのがね。悲しい。

でも、これからは少し良くなるんじゃないかと期待させられる巻だった気がします。
田舎モノ頑張れ。ジャンヌのあんな嬉しそうな表情は中々ないぞ。

ニーラムは10話の水たばこ吸ってるのが可愛かったですね。
でも、やっぱり(プリンス)だった。なんとなくそんな感じがした。
この英国がのさばっている時代(失礼)に、インド人で身分が高そうっていうのはね、それしか考えられんよ。

高圧的なニーラム怖かったけど、そう考えると納得。
彼がパリにいた目的も判明してこの後の展開から目が離せないなー。

話は変わるけど、14話冒頭のお姉さん、少しジャンヌに似てて違和感。
日本人から見た外国人が全部似てるように見えるだけかもしれない。

それにしても、お兄さん、病弱系イケメンだった。でも、ニーラムの方が好み。
(阿片中毒)だもんね。健康なわけないか。

『"友達"だからよ』『命令しないで』。
万里子の言葉はニーラムにとって、初めて向けられる言葉ばかりなんだろうなーと。
いつか万里子の奔放さが、ニーラムの狂気を溶かす日がくるのか!なんてね。

最後までピンチの連続で、だんだん話が壮大になってきたー。
これ、どう終わるんだろう。本誌はいまどんな展開なんだ。気になる。

半年に1巻でるペースみたいなので、次は大体梅雨ぐらいかな。
続き待ちきれないです。

「ひきだしにテラリウム」

ネットでレビューをみて興味が沸いたので購入。
結果的に、とても面白かったので紹介しようと思います。

ショートショートが33篇載っているのですが、どれも秀逸でした。
これだけあれば、ネタ被りやどこかマンネリしたりすると思うのですが、そんなことはなく全ての作品に新鮮さがあり、読み終わった後は妙な感動を覚えましたね。

絵本風、昔話風、少女マンガ風など、その作品によって絵柄を変えているところもよかったと思います。

ショートショートはへたなこと書くと全部ネタバレになってしまう恐れがあるのですが、
お気に入りをさらっと語っていこうかな。

「ノベルダイブ」は33篇中一番好きなのですが、特にオチがいい。
現実に戻される感じすごくいい。

「パラドックス殺人事件」は二番目に好き。
5ページでよくまとまったなって感心する。最後の突っ込みはもっともだ。

「えぐちみ代このスットコ訪問記トーワ国編」はまんま旅行記。ほんとよく出来てる。
描いてある料理がまた美味しそうなんだわ。二視点型でそれも面白かった。

「すごいお金持ち」もまたオチがよくて、星新一のSSを思い出す。
個人的にあの寝室のつくりはちょっとうらやましい。

「ショートショートの主人公」は非凡な家族に囲まれる、SSの主人公の話(そのまま)。
最後の作者の独白にも見える台詞には、若輩者ながら共感するものがありました。

他には「恋人カタログ」「TARABAGANI」「記号を食べる」「春陽」も好きだなー。
全体的に物を食べるシーンが結構おおめだったのですが、それもうまい。
ちゃんと美味しそうだし、読んだあと何か食べたくなる。

他にも「竜のかわいい七つの子」「竜の学校は山の上」など作品があるみたいなので、読んでみようかなーと思います。

「マダム・プティ 2」

追記にするか別の記事にするかどうか悩んだんですが別記事に。
今回もてんこ盛りでしたね。

万里子は欄干から飛び降りたり留置所入ったりと今回もある意味アクティブ。
クロワッサン食べてる表情とかも超絶キュートだし、ベット一回を断るところも好感がもてる。

俊さま(思わず万里子と同じ呼称になる)は相変わらずいい人すぎて嫌な奴だよ。
もうちょっと嫌な奴であってくれた方が万里子にとってどれだけ楽だか。
彼ののこしたものを万里子がどう活用していくかすごい興味ある。

作中、謎がすごい増えた気がするなー。
俊さまの行方、ニーラムの身分。何より企てているペテンの内容!

それにしても、ジャンヌはひどい人ですよね。一筋縄でいかないタイプ。
金銭的には困ってなさそうなのに何で盗みなんてしてるんだろう。

あの足ギロチンはちょっとスカッとした。
でも、「パリをきらいにならないで」とか夫の話とかはジーンと来た。

総合的にはいい人なんだと思う。あくが強いだけで。
ベッドのあれはちょっと笑ったなー。

あと、ニーラムの筋肉やべー。まじムキムキ。
宝石のランプとか雪合戦とかあすなろ抱きからのあの言葉とかもうかわいい。

ホテルのベッドで一緒に寝てたのはニーラムが忍び込んできたからだよね!
じゃなきゃ純潔主義のこの時代、おかたい万里子が夫以外とベットインしないよね。
思い切り蹴りいれられてるところもかわいい。

次巻、ボンクラ息子をどうやって陥れるか気になる。ほんとこてんぱんにしてほしい。
この終わり方は3巻が待ちきれない。12月〜1月くらいに出してほしいな。
3人のタッグ楽しみです。

「マダム・プティ 1」

花とゆめONLINEで第1話が掲載されていて、それで興味を持ったので購入。

少女漫画と見せかけてサスペンスものだから面白い。
高尾さんの漫画は必ず一癖あるよね。一緒に寝ようよとかもそうだったし。

舞台はオリエント急行。
巴里への新婚旅行中、夫が殺されてしまった万里子が主人公。
ヒーロー枠は、誰なんだろう。ニーラム?

ニーラムは今のところマリをからかって遊んでいるように見える。
愛情はあってもペットに向ける愛情風?
1920年代末ってことは、インドでは女性の権利なんて毛ほどもなかっただろうし、
物みたいな扱いも普通に見えるなー。

でも、すごいよね。夫なくして日が経ってない未亡人を口説くとか。
二人とも常識はずれだから、ある意味お似合いかもしれない。

1話の万里子は、あらゆることに機転の利くタイプに見えるなー。
万里子は賢いよね。没落(?)とはいえ良家の子女としての思慮深さが身についている感じ。

「失くしたものを 失くすものを 指折り数えるのは嫌いなんです」って台詞好き。
16歳の女の子が言えるような言葉ではない。抱えたものが重いのは万里子も同じに見えるなー。

でも、4話はちゃんと年相応だった。
泣いてるときは少女らしかった。「生きてた」って笑ったときの万里子、切ない。

これからの展開、全く予測がつかない。
ニーラムとくっつくのか、はたまた俊となのか。
それにしても30歳差ってやべー。

「マダム・プティ」第2巻は5/20発売!
第1話は花とゆめONLINEで読めます。早く続きー。
5月は漫画が豊作。楽しみです。



「レベッカのお買いもの日記」

金子由紀子「お部屋も心もすっきりする 持たない暮らし」で紹介されていたので読み始めた小説。
1巻を読み始めたらはまってしまって、つい最新刊まで読んでしまいました。

金融情報誌のジャーナリスト、レベッカ(ベッキー)の波乱万丈借金人生物語。
毎月クレジットカードの限度額ギリギリまで使ってお買い物三昧。
最初読んだときは絶句しましたね。こんな人種がいるのかと(笑)
何でこんなに後先考えずにバンバンお買い物できるのか超疑問でした。

1巻は運命の巻。
自由きままにお金を使いまくって周りに迷惑をかけまくるベッキーの巻。
6巻になってもあまり変わってないなー。

自分のしたアドバイスで仲のいいお隣が損しちゃうっていやだよね。
それまで良好だった関係が一瞬で消え去るかもしれないし。
隣人のために記事を書いて、その結果とんとん拍子でいい方向に転がっていくベッキーに
「情けは人の為ならず」ってことわざを思い出しました。

1巻のルーク、近寄りがたいイケメンだったよなー。
思わせぶりな態度とられてカチンと来るのも分かる気がする。
あのエレベーターから降りたあとの「おじゃべりするか、なにかしない?」って台詞使い道ありそう。
機会があったら使ってみたい。

そういえば、あのヘルシンキ銀行からのメールは何が書いてあるんだろう。
予想はつくけど、読めない言語だったから気になって仕方ない。

2巻はベッキーの人生の中で一番落差の激しい出来事なんじゃないかなー。
テレビで売れっ子コメンテーター、恋人はPR会社の社長から一転、
無職、恋人なし、借金アリですからね。

でも、こういうときに支えてくれる友人たちがいるのがベッキー。
何とか乗り切ろうと持ち物全部売っちゃうんだからびっくり。
デニー&ジョージのスカーフまで売っちゃってどうなると思いましたが(*´ω`*)ポッ
そこはもう読んでくださいとしか言えない。とりあえずイケメンいいな!

3巻はエリナーとルークの巻。この巻が一番面白かった。
バーニーズで生き生きと仕事するベッキーが可愛かった。
顧客相談係ってベッキーの天職だと思うなー。

この巻もトラブルだらけだったけど、結婚式ダブルブッキングするって予想外ですよね。
それだけでもすごいのに解決方法も予想外。
飛行機チャーターするとは誰も思わんというか太っ腹すぎるわ!

4巻はスーズーと大きなケンカの巻。
作中2人がケンカするのは6巻とこの巻だけ。基本仲良し。
ジェスってお姉さんが出来て興奮のあまり暴走するベッキーが面白かったなー。

あと1年(正しくは10ヶ月)も新婚旅行していいなーって思った。
そうして帰ってみればルークが仕事人間に戻っちゃうんだからベッキーも悲しがるよね。

5巻はあのTシャツがすごいクール。いけ好かない赤毛女(笑)
イケメンで今まで色々あっただろうに女の嫉妬に鈍感なルークに笑った。

病院での偽つわり騒動のときに「ペネロペとオデュッセウス」の話が出てようやく分かるルーク。
レベッカはそんなに物知りな子じゃないからね。それでぴんと来たんでしょう。

その後、ルークが珍しくのろけた場面で私はきゅん死しましたよ!
ベッキーと結婚した理由と好きなところを真面目に語るルークとか!
マジにやにやした。

6巻のエリナー可哀想ですよね。
それまでにしてきたことを思えば自業自得かもしれませんが。
でも、最大の功労者なのにその存在すら明らかにされないのは悲しいなぁ。

あと余計なこと言った親父マジ空気読めって思ったことぐらいしか覚えてない。

終始トラブルメーカーのベッキーですが、いいところも沢山。
ベッキーは基本的に素直。人助けするのにもためらいがない。
そのおかげで結果最悪の事態だけは免れてるし、人に助けてもらえてる気がします。

彼女の武器は人脈と行動力かな。欠点は嘘を取り繕うためにまた嘘をつくところ。
そこと借金癖さえ治せばどうにかなると思うんだけどなー。

それにしてもルークはやばい。
イケメンで社長で有能で、それでいて床上手とかどこのハーレクイン小説や(笑)!
うらやましけしからんぜ。

他の友人たちも個性あふれる面々で、私はとくにダニーが好き。
自分勝手だけど何だかんだ友達思いで憎めないんですよね。

一人称小説だからかのめりこんで、共感しつつ、えーと思いつつ楽しめました。
映画も借りてみてみようと思います。
早く次巻でないかなー。